フィジカルスカイ小技

皆さんこんばんは、柳村です。
今日は、私が建築パースでフィジカルスカイを使うときの小技をご紹介いたします。

フィジカルスカイは、お手軽に晴天下のレンダリングができてとても便利です。
反面、ある意味シミュレーターとなってしまいますので、小回りが利きません。
どういうことかというと、指定した緯度・経度・日時でワールド座標の-Z軸を真北として
フィジカルスカイで太陽に設定したディレクショナルライトの強度・光の方向が決まるためです。
また、-Z軸方向が真北となるためシーンによってはまったく太陽光(直接光)が
建物正面に当たらない場合もあります。

日照のシミュレーションをする場合には、非常に簡単にシミュレートできますが、
建築パースとなると話は別です。

立体感を強調するために、正面と側面にコントラストを与えたライティングや
バルコニーの下に落ちる影なども、味付けとして狙った角度で落ちるようにしたい場合も多々あります。

北のオフセットや緯度・経度・時間を調整すれば何とかなるときもありますが面倒です。

そこで環境光だけは、フィジカルサンに任せて
太陽光は新しいディレクショナルライトを追加するという方法です。

用意するのは

フィジカルサン用のディレクショナルライト(※画像では"SUN")
太陽光(キーライト)用のディレクショナルライト(※画像では"Directional Light")

この2つだけです。

そして、フィジカルサンに指定したディレクショナルライト(※画像では"SUN")は無効にしてしまいます。
そうすると、環境光としての機能は保持したまま太陽光は無効となります。
あとはキーライト用のディレクショナルライトで明るさ・角度は自由自在で
フィジカルサンの環境だけをレンダリングに活用できます。

余談ですが、このキーライト用のマテリアル(ライトの色)は5800ケルビン位に設定すると
太陽光らしくなります。(ライトの色だけケルビンで指定することが出来ます。)
それから、影の色はデフォルトでは真っ黒ですが、
5800ケルビンはかすかにオレンジですので、補色となる深いブルーに設定すると自然に見えます。

簡単ですが、ご参考にしていただけましたら幸いです。

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